便の形は、中に含まれる水分量によって決まりますが、健康な成人においては、70〜80%の水分量を含み、半練り状のバナナ形の便が、一日に1〜2本程度(約150〜200グラム)排泄されれば理想的と言えるでしょう。
水分量がこれより少なくなると、ウサギの糞のようなコロコロした便となり、排便時にいきむことで苦痛を伴うケースが多く見られます。
また、逆に水分量が多くなると、泥や水のような便が排出されますが、これは、いろいろな原因によって大腸の動きが活発になると同時に、腸管から水分を吸収する働きが障害されたことによるもので、やはり正常な便とは呼べません。
これらの場合は、さらにじっくり色をチェックすることが必要です。灰白色系・黒色系・赤色系の場合は、病気の可能性もあるので、早めに専門医を受診するようにしましょう。
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通常、便の色は黄褐色ですが、食事内容や食物の通過時間、そして疾患や服用している薬などに影響されます。
食事は肉食が多いと便の色は黒褐色に傾き、腸内での滞留時間が長いほど、色は濃くなる傾向があります。
疾患との関連では、胃や十二指腸といった上部消化管の出血が原因の場合は黒色便となり、直腸に疾患がある場合は出血で赤色が混じります。閉塞性黄疸では灰白色、溶血性黄疸では緑〜濃褐色、また、脂肪の吸収不良を起こす疾患の場合は白色の軟便(脂肪便)になります。
薬との関連では、大黄・センナなどでは便は黄色になり、貧血用の鉄剤では黒色となります。その他、フェノバリンでは赤色を呈し、リファンピシン・リマクタンでは赤色から赤褐色に、また検査でバリウムを飲んだ場合は白色の便が出ます。
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腸管に炎症がある場合、便と一緒に粘液が大量に排泄されるため、以下のような状態の便がみられます。
■粘液が細かく便と混じっている → 小腸の炎症
■粘液が粗く便に含まれている → 大腸の炎症
■粘液が便の周囲に膜のように張り付いている → 直腸の炎症
潰瘍性大腸炎の場合は、粘液膿便がみられるケースが多くあります。また、肛門膿瘍の場合も便周囲に膿が付着することがあります。
胃や十二指腸といった、上部消化管から多量の出血があると、タール様の黒色便となります。また、大腸の出血病変ではピンク色の下痢便となり、直腸や肛門における出血の場合は、便周囲に血液が付着しているのがみられます。
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主として便臭はインドール、スカトールなどによるものですが、一般的に、肉食が続くと腐敗臭が強くなり、大量のでんぷんを摂ると酸臭が強くなります。
また、食物が腸内に長時間滞留して腐敗することにより、有害菌が繁殖し、便臭が強くなります。
なるべく肉食を控え、オリゴ糖や食物繊維の多い食事をとるようにすると、便の出が良くなり、腸内にビフィズス菌・乳酸菌などの有用菌が増え、有害菌の増殖を防ぐことができます。
疾病との関連では、赤痢の精液臭、結腸癌の腐敗臭などが挙げられます。
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一般的に便秘とは、“排便がスムーズに行われない状態”のことを言い、具体的には以下のような状態を指しています。
1)排便の回数が少ない
2)便の量が少ない
3)便が硬く水分が少ない
4)便がなかなか出ない
5)残便感がありスッキリしない
上記のうちで、該当する症状がひとつでもあれば、排便のメカニズムが乱れていると考えられます。
但し、排便習慣には個人差があるため、排便の間隔が2〜3日に1度であっても、規則的にスンナリ行われ、排便後にスッキリするようなら、必ずしも便秘とは言えません。また逆に、毎日排便があったとしても、上記のような症状があれば、その場合は便秘と言えるでしょう。
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「宿便=腸の襞の間に長年かけて溜まった便」と誤解されていることがありますが、腸管の細胞は常に再生されていますので、何年も便がへばりつくという状態はあり得ません。
そして、いわゆる「宿便」の正体は、溜まった便ではなく、悪玉菌の死骸や荒れた腸の粘膜が剥がれ落ちた腸の垢のようなものと言えます。
この宿便が万病の元と思っている人もいますが、大事なのは、宿便を出すことではなく、普段から腸の働きを高めるような生活を続けていくことです。
腸の働きを高めることにより、肌がきれいになったり、アレルギーの改善や免疫力のアップにつながったりします。
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