便秘改善の食生活

健康な食生活とは

 健康的な生活をおくる上で、運動や睡眠と同様に、食事はたいへん重要なポイントです。
 便秘を解消・予防して健康に暮らすために、普段の食生活では以下の6つの基本事項をこころがけましょう。

1)規則正しい食事(特に朝食は抜かない)
2)充分な量の食事(無理なダイエットはしない)
3)バランスの良い食事
4)食物繊維を多く摂る
5)乳酸菌を含む食品をとる
6)こまめに水分を補給する

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腸の働きを改善させる食事

 昔に比べると最近の日本人の食事は、欧米型の動物性タンパク質中心のメニューに偏りがちです。一日における食物繊維の目標摂取量は25gですが、実際は平均で15g程度と、基準を下回っています。
 食物繊維をたっぷり含む野菜・海藻・豆類を中心にした、昔ながらの和食を見直しましょう。玄米や麦めし・野菜の煮物・納豆・和えもの・味噌汁などを積極的に献立に取り入れましょう。
 また、腸内環境を整えるビフィズス菌を多く含むヨーグルトなどもおすすめです。梅干しにはビフィズス菌を増やし、腸の蠕動運動を促進する効果もあります。
 栄養バランスのとれた食事を、毎日規則正しくとるようにこころがけましょう。

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食物繊維とは

 食物繊維とは、植物の繊維や細胞壁などを構成する多糖類で、ヒトの消化酵素では消化されない食品中の難消化性成分です。
 食物繊維はエネルギー源にはなりませんが、大切なはたらきとして、以下の作用を持っています。

■便通を促す
■腸内の善玉菌を増やし、整腸作用をする
■コレステロールなどを体外へ排出し、動脈硬化を予防する
■血糖の上昇を抑えて糖尿病を予防する
■少量で満腹感を与える

 弛緩性と直腸性の便秘の改善には食物繊維が欠かせません。
 食物繊維は、保水性に優れており、便を軟らかく便の量も増やすため、排便を容易にするとともに、有害な老廃物を排出しやすくします。

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食物繊維の必要性

 糖質・脂質・たんぱく質・ビタミンなどの栄養素は、小腸までの消化器官でほぼ消化吸収されます。しかし、食物繊維は消化されないまま大腸へと送られて便の材料になります。
 食物繊維の多い食品をたっぷり摂ると、便の量が増えて大腸が刺激され、腸の蠕動運動が促進され、スムーズな排便が行われるようになります。
 さらに、食物繊維は健康に役立つ腸内の善玉菌を増やすほか、発癌性物質などの体内の有害物質を便に取り込んで、体外に排出してくれる働きがあるので、大腸癌の予防にもなります。
 但し、痙攣性便秘の場合は、食物繊維の摂り過ぎは逆効果です。なるべく繊維が少なく、消化の良い物を選んで食べるようにしましょう。

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食物繊維の種類

 食物繊維とは、食物中に含まれる成分のうち、消化吸収されない成分すべてを指すため、ひとくちに食物繊維といっても、いろいろな種類があります。
 食物繊維には大きく分けて、「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。
 不溶性食物繊維は野菜などに多く含まれ、水分を多く吸収して、便を軟らかくし、便の量を増やす働きに優れています。
 また、水溶性食物繊維はこんにゃくや海藻などに多く含まれ、特に腸内の善玉菌を増やす働きがあります。
 このように、食物繊維は種類によって作用が異なるので、いろいろな食品から、両種類の食物繊維をバランス良く摂ることが大切です。

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不溶性食物繊維とは

 不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、水を含むとふくらむ性質があります。このため、主に便量を増し、便の硬さを適度にする作用があるとともに、有害物質の排泄を促します。また、以下のように分類されます。

■アガロース:寒天に多く含まれる。
■セルロース:穀類に多く含まれる。
■キチン:エビやカニの殻・きのこに多く含まれる。
■ヘミセルロース:緑豆に多く含まれる。
■リグニン:ココアに多く含まれる。

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水溶性食物繊維とは

 水溶性食物繊維は、水に溶けるとゼリー状になり、血糖値の上昇やコレステロールの吸収を抑えるとともに、大腸の粘膜を保護し、大腸内の健康を保ちます。また、以下のように分類されます。

■アルギン酸:海藻類に多く含まれる。
■グルコマンナン:こんにゃく芋に多く含まれる。
■ペクチン質:果物に多く含まれる。
■グアガム:グア豆に多く含まれる。

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便秘の症状別に食品を選ぶ

弛緩性便秘と痙攣性便秘では、とるべき食品が異なりますので注意が必要です。

【弛緩性便秘に効果的な食品】
弛緩性便秘の場合は、食物繊維と水分を積極的にとり、腸に刺激を与えるとともに便を軟らかくすることが必要です。
 食物繊維は、玄米・さつまいも・ごぼう・ほうれん草・大豆・海藻・果物などに多く含まれています。果物は生で食べる以外に、干しぶどうなども効果的です。

【痙攣性便秘に効果的な食品】
 痙攣性便秘の場合は、不溶性の食物繊維は、刺激が強すぎて逆効果になる恐れがあります。繊維質をとるのであれば、こんにゃくなどの水溶性の食物繊維が適しています。
 また、消化のよい白米・パン・うどん・鳥のささみ・白身魚・豆腐・繊維の少ない野菜などを選び、刺激を控えた薄味で調理するようにしましょう。

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食物繊維を多く含む食品<穀類>

 食物繊維を多く含む主食は以下の通りです。

■米(玄米は精白米の4倍以上の食物繊維を含む)
■パン(全粒粉パンなどが望ましい)
■麺類(日本そば)
■シリアル

 玄米に抵抗がある人は、五分つき米や三分つき米など、食べやすいものを選ぶのも長続きさせるひとつの方法です。

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食物繊維を多く含む食品<芋類>

 食物繊維を多く含む芋類とその加工品は以下の通りです。

■さつま芋
■じゃがいも
■里芋
■こんにゃく・しらたき

 調理が面倒な人は、みそ汁の具やさっとゆででサラダなどにすると、手軽にとることができます。電子レンジを上手に利用しましょう。
 また、マッシュドポテトのようにつぶしても、食物繊維は失われません。
 こんにゃくは、ノンカロリーで整腸作用があるため、ダイエットにも向いています。

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食物繊維を多く含む食品<野菜類>

 食物繊維を多く含む野菜は以下の通りです。

■青菜類(小松菜・ほうれん草など)
■根菜類(にんじん・ごぼう・れんこんなど)
■その他の野菜(オクラ・さやいんげん・ブロッコリー)
■切干大根

 サラダとして生で食べるよりも、ゆでたり煮たりして食べる方が、たくさん食べられるため、食物繊維をより多く摂ることができます。

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食物繊維を多く含む食品<豆類>

 食物繊維を多く含む豆類とその加工品は以下の通りです。

■大豆・豆腐・おから・納豆
■あずき
■枝豆
■うぐいす豆・うずら豆

 豆腐や納豆など、そのまま食べられる大豆加工品はおすすめです。また、それ以外の豆もご飯に炊き込むなどして、意識的にとるようにしましょう。

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食物繊維を多く含む食品<海藻類>

 食物繊維を多く含む海藻類とその加工品は以下の通りです。

■わかめ・昆布・海苔・ひじき
■ところてん・寒天

 海藻類を手軽にとる方法として、うどんや味噌汁など、汁ものを作る時にカットわかめを入れたり、夕食に市販のダシ付きところてんを一品加えたりするなど、毎日のちょっとした積み重ねが便秘解消につながります。
 また、デザートには、みつ豆やゼリーを選ぶと、美味しく食物繊維をとることが出来ます。

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食物繊維を多く含む食品<果物>

 食物繊維を多く含む果物は以下の通りです。

■干しブドウ
■キウイ
■バナナ
■りんご

 りんごは天然の多糖類であるペクチンが豊富に含まれており、このペクチンは食物繊維の一種であるため、整腸作用があり、便秘にも下痢にも効果的です。
 全般的に果物は果糖を多く含んでいるため、食べ過ぎには要注意ですが、忙しい時でも手軽に食物繊維をとれるのが特長と言えましょう。

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食物繊維の不足を補うには

 食物繊維の不足を補うには、まず1日の食事の中で、これまでより5gだけ多く食物繊維を摂るように意識してみましょう。目安としては、大きめのりんごなら1個、納豆なら1パックです。とりあえず1日に合計20gの食物繊維を摂ることを目指し、根菜・青菜・きのこ・海藻類など、なるべく食物繊維を多く含む食品を意識してとるようにしましょう。
 また、食事以外においても、食物繊維を強化した機能性食品や飲料を利用する方法があります。おやつを食べる時は、ファイバー入りのお菓子やドライフルーツにしたり、のどが渇いた時も、なるべく繊維入りの飲料やお茶を選んで飲んだりすると良いでしょう。

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食物繊維の効果的な摂り方

 便秘解消には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2つの食物繊維を、うまく組み合わせて摂るようにすることをおすすめします。
 不溶性食物繊維ばかりで水溶性食物繊維が少ないと、便の水分が不足気味になり、あまり効果は期待できません。水溶性食物繊維は多めに摂るのがポイントです。
 伝統的な和食中心の食生活であれば、海藻・大豆・穀類・野菜などを、まんべんなく量もしっかりと食べられ、両方の食物繊維を自然と摂ることが出来ます。
 また、バナナやとうもろこしなどは、もともと両方の食物繊維を含む、バランスの良い食品です。

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